問いかける現実 といかけるげんじつ
朝日が出る数時間前
まだ、空には星が輝き闇に覆われている時間
モルゲンレーテのある地下のドックでは
人が動き回り、時には大きな声を上げ
忙しくしている中、
司令室には白の軍服を着た少女が映し出される映像を見ていた。
「周囲に影艦ありません。
時刻通り出向できそうです」
横に立っている青年の声に頷く。
作業員が撤収し、映し出される
真っ白な戦艦 アークエンジェル
を、まっすぐ見ていると、司令室の扉が開くエアー音がし
「、お前こんな所で何してるんだよ!」
ドアの開く音に気付き振り向き前に
声をかけられ、腕を引っ張られ
上手く体重移動出来ず、こけそうになりながらも
「こんな所て、私は!」
必死に言葉を言うが、
「キラの見送りに行かないで、
お前は何をしてるんだよ!」
なおも引っ張られ、司令室を出て
なんとかこけない様に体制を取りながら前を見ると
と同じ白の軍服を着たカガリの姿が目に入った。
「ちょっと、カガリ!」
「いいから来い!」
怒鳴るカガリの声に、黙って付いて行くにも
司令室の事が気になり振り返るが
閉じられているドアしか見えず
困惑の色を隠せないで入ると、
に与えられている部屋へと連れて行かれ
スクールの制服を出され
「コレに着替えろ!」
一言言い残すと部屋を出て行き
仕方なく着替え部屋を出ると
待っていたカガリにチェックを入れられ
「よし!
時間が無い、急いでいくぞ!」
再び引っ張られ、走ると
この数日、何度も歩いた廊下を走り
出入り口に近づくと海水の匂いがしだし、
水が動く音が聞こえ、目の前に白色に塗装されが
戦艦の一部が見え
「カガリ、もしかして中に入るの!?」
「あぁ」
息を乱しながら、聞こえてくる水音に負けないぐらい
大きな声を出す
「無理だよ」
「無理なんかじゃない!」
「私の存在は極秘なんだよ!
中に入ればバレるんだよ!」
出入り口付近になり、引っ張られる腕を解き
立ち止まるが
「次、いつ会えるか解らないんだぞ!?
会わないでどうするんだ!」
同じく足を止めたカガリは怒鳴る様に
言葉を出すが
「でも、中には行けない・・・」
カガリの言葉は自分が一番解ってる。
もしかしたら、
もう2度と会えなくなる事になるかもしれないのだって・・・
でも、自分を知られる訳には行かない・・・
中には『トモエ』として会ったクルーがいる。
行きたいけど、行けない
辛そうに下を向いてしまったに
「なら、桟橋で待ってろ。
あそこなら、人の目にも触れないしモニターにも写らない。
絶対、私が会わしてやる」
絶対、桟橋に居ろよ!
を残し、カガリはアークエンジェルへと走っていく。
遠くなって行く足音を聞きながら
まだ、下を見ていると
「本当に、お会いにならなく宜しいのですか?」
いつも横から聞こえてくる声に、顔を上げ
「でも、もし行ってお兄ちゃんにバレてしまったら・・・・」
今にも泣き出しそうな表情をし
極秘とされている事を言うに
「カガリ様も仰ったておりましたでしょう。
桟橋までは大丈夫ですよ」
優しく諭され、がの背中を押すと
ゆっくり前へ進み、廊下を出て桟橋へと出ると
カガリの声が響いていた。
「なに、笑ってるんだよっ!
それよりキラ、下を見てみろ」
「下?」
「あぁ、ほら、早くしろよ」
声は段々近くなり
見上げている視界に、カガリが見えると
不思議そうな表情を浮かべているキラの顔が見え
「お兄ちゃん!」
先程のまでの心配が消し飛び
大きな声でキラを呼ぶと、ドック内にの声が響いた。
名前を呼ばれ、視線を声の主に向けるが、一瞬ダレ解らず
不思議そうな顔をするが次ぎに、驚いた表情をしたがすぐに微笑み
「!」
同じ様に、大きな声での名を呼ぶと
の表情が微笑むが、目には涙を浮かべ出し
「コレを!」
首にかけていたペンダントを取り
キラに向かって投げる。
チリン、チリン
音を奏でながら、自分に向かって投げたれたペンダントを
身を乗り出す様な形で受け取ると、
「ソレ、私のお守りなの!
だから、絶対返しに来てね!」
泣くのを必死に耐えているのか
声が鳴き声に近く、離れがたくなってくるが
自分が戦艦の上に居て、軍人なのだと事を思い出し
少しでも、安心させたくて
「大丈夫だよ。
ちゃんと返しに来るから、はそこで待ってて」
戦争のない、安全な国オーブで
言えない言葉を心の中で呟く
「うん!
待ってる。絶対待ってるから、ちゃんと返しに来てね!
無くしたら許さないんだから!」
キラに心配かけたく無くて
今、出せる精一杯の強がりを言うと
キラは微笑み
「じゃぁ、首にかけとかなきゃダメだね」
に見える様に、受け取ったペンダントを首にかけると
鐘が音を出し、存在を主張する。
耳慣れた音が聞こえ、幸せだった時を思い出すにも
「カガリ、そろそろ時間だから・・・・」
から視線を外し、横にいるカガリを見
言葉を言う。
「あぁ、そうだな・・・」
離れたくない、離したくない
双方の気持ちがドック内に広がるが
軍人であるキラにはソレが許されず
言いたくも無い言葉を言う。
カガリもキラの気持ちが解り
真剣な表情で頷く。
「カガリ、
悪いんだけどの事を頼んでもいいかなぁ?」
今まで色々としてくれたカガリにこれ以上頼み事をするのは
気が引けるが、頼める人物が他に居ず
申し訳無さそうに言うと
「お前に頼まれなくてもヤルさ!」
ぶっきらぼうに言うカガリに
微笑み返すが
「だから、帰ってこいよ」
肩を掴まれ、再度言われた言葉に
頷くと、鐘が音を出し
キラの代わりに意思の強さを伝えてくれた。
カタパルトデッキからカガリが降りると
を連れ、ドックと廊下の境目に立つと
ハッチが開かれ、アークエンジェルは海へと進んで行った。
戦艦が居なくなるとハッチが閉められ
海水が抜けれる音が響く中
とカガリは司令室へと歩き出す。
控えていたも加わると
制服から軍服へと着替える為、カガリと別れ
と連れ自室へと入り、手早く着替え
司令室へと足早に向かう途中
「有り難うございました。
それと、ゴメンナサイ・・・」
横を歩いているへと言う
が
「何の事でしょうか?」
と、惚けられ。
ドウ返したらいいのか解らず考え込んでいると
指令室に着き、中に入り
映し出されているモニターを見ると、
ストライクとブリッツの戦闘が映し出されており、
司令室には息をするのも痛いぐらいの緊張があった。
ダレもが始めて見るMS同士の戦闘
巧みに操られるMSは映画か何かを見ている
錯覚を思わせる程、繊細で無駄な動きが無かった。
生命をかけた戦い
誰もが、息をするのを忘れる程の緊張感と危機感
目の前で起こっている戦争
見つめているモニターには
ストライクが映り続け、黒の機体から赤の機体イージスへと変わり
ソードが振り落とされると、イージスが持つライフルが切り落とされ、
ストライクが次ぎの攻撃をすれば、イージスに打撃を与えられるスキが
あるのに、ストライクは動かにいるとサーベルを抜いたイージスに
迫られ、シールドで受け止めた。
お兄ちゃん?
ストライクの動きを見ていると、
操縦をしているキラが何かに戸惑っている様に見える。
まさか!
藍色の髪を持つ人物を思い出さすが
間違いだ!
絶対そうに決まっている。
信じたくなくて、思い付いた考えを振り払っていると
ブリッツの腹部めがけてストライクのソードが弧を掻き
まっすぐと向かい
次の瞬間、耳が痛くなる程の爆発音が聞こえた
ヒュゥ・・・
息を吸い込むとノドが悲鳴を上げ
痛みを感じると、我に返り、数回瞬きを繰り返し
映し出される画像を見るが
そこには、呆然と立っているとも見えるストライク
赤から灰色に変わったイージス
駆け寄ってきたバスターとデュエル
小さな島に4体のMSが集まり
上空にはアークエンジェルがいる。
目に入る映像を理解する事が出来なかった・・・・
チガウ・・・
受け入れたくなかったのだ・・・
無意識に拒否しのである。
どうして、ソウなってしまったのだろう・・・・
コレが戦争・・・・
ストライクに乗るキラは軍人だ。
軍人が戦っている・・・
そう、戦争なんだ。
コレが現実・・・外の世界の・・
違う、オーブが参加していない戦争
ブリッツのパイロットはもう居ない・・・
世界のどこを探しても居ない・・・・・・
現実が、見ているものが辛くて涙が出そうになる
どうして世界は戦争をしているのだろう?
そして、戦争の中に入るキラとアスラン
どうして・・
どうしてココに居ないの?
恐怖を感じ、怖くなり吐き気がしてきた。
精神的に考える事を拒否している
前線に大切な人達がいるのだと信じたくない
でも、現実で受け止めなければならないコト
拒否をする自分
受け入れ様とする自分
そんな自分に心が追いつかず、目の前が真っ暗になる・・
ダメ!
悲鳴に良く似た声が聞こえる・・・
逃げちゃダメだよ!
必死に叫ぶ声が聞こえる・・・・
ダレ?
アナタはダレ?
逃げちゃダメ!
目を開けて、現実を見て!
私の、そして貴方の大切な人達を助けて上げて!!
「おい!
、しっかりしろ!」
両肩に痛みを感じ
声が耳へと入ってくる。
「トモエ様!
しっかりなさって下さい!」
トモエ・・・て、ダレ?
「!」
乾いた音が聞こえると
頬から痛みを感じた。
真っ暗な世界に光る
キラキラ輝く金色の光
キレイな金色・・・
うん、カガリの色だね・・・・
カガリ?
「カガリ?」
「気が付いたか、!」
ぼやけて見える金色が揺れると
焦点が合い始め
輪郭がハッキリと見えてくる。
「カガリ?」
「そうだ」
心配をしている表情を見え
背景には黒色になったモニターが入った。
私はさっきまでドコにいたの?
聞きたかったが
大勢の心配する視線を受け戸惑っていると
「大丈夫ですか?トモエ様」
聞きなれている声が聞こえ
「えっと、大丈夫です・・・」
自分の置かれている現状に着いて行けず
とりあえず言葉を返すが
「立ったまま意識を飛ばすヤツが
大丈夫なワケないだろう!
、ココは私が何とかするからを連れて行け」
「では、お願いします。
トモエ様、行きますよ」
司令室から離れ、自室へと向かう中
「あの、パイロットは・・・・」
「無理でしょうね」
の言葉の先読みをしたの答えに
そうですか・・・
それだけ返すと
無言で歩き、ソファーに座ると
甘いホットミルクが出され、
ゆっくりと口に入れ、甘さが広がるとノドを潤した。
現実を受け止める・・・
出来るだろうか・・・私に・・・・
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第12話
進んで行きます。
暗い話でゴメンナサイ・・・・
でも、避けられないコトですよね・・・
2003 10 4